2022年12月の航空法改正により、重量100g以上の無人航空機で特定飛行を行う場合は、あらかじめ飛行の日時・経路等を記載した飛行計画を、国土交通大臣に通報が必要となりました。
飛行計画とは
「通報」となっていますが、要は、事前に飛行の日時、経路その他必要事項を記載した飛行計画を提出することです。
特定飛行とは以下に該当するものです。
（特定飛行）
- 空港等周辺,緊急用務空域,150m以上上空での飛行人口集中地区での飛行
- 夜間飛行
- 目視外飛行
- 人又は物件から30m未満での飛行
- 催し場所上空での飛行
- 危険物の輸送
- 物件投下
FPVドローンの場合は、原則、「目視外飛行」に該当するそうです。
例えば「100gのシネフープに届出が必要か？」と思うところもありますが、ルールなのでしょうがないです。
事前に必要なこと
まず計画の通報が必要となる特定飛行を行うためには、事前に以下の手続きが必要となります。
これらの手続きも「DIPS2.0」のページから手続き可能です。
・無人航空機の登録
・飛行の許可・承認を受ける
※飛行の許可・承認については旧DIPSで手続きしたものでも問題ありません。
飛行計画の通報手順
今回は国土交通省の「DIPS2.0」というシステムでPCまたはスマートフォン使った通報手順について説明します。（説明はPCでの画像です。スマートフォンの場合は若干配置が異なるかも知れません。）
手順１（入力コマンド）
DIP2.0にログインします。
「ドローン登録システム」のアカウントがあればそれでログインできます。ただし、「旧DIPS」のアカウントはここでは使えません。
アカウントがない場合は新規作成してください。
ログイン後、下にスクロールして、「飛行計画の通報・確認へ」を選択します。
続いて飛行計画の登録を選択後、飛行計画一覧画面で右下の「新規通報」を選択します。
計画一覧には自分の通報した計画が表示されます。
手順２（飛行範囲の入力）
ここから実際の計画内容の入力となります。
まずは、地図を拡大・縮小して飛行する範囲を表示させます。
図の「飛行範囲・飛行経路」タブ右端の▼マークをクリックします。
範囲入力方法について、多角形、円形、フリーハンドの選択が表示されます。今回は左端の多角形で作成します。
飛行範囲をマウスの左クリックで囲んでいきます。
ここでは図の４点を指定します。
４点を指定後にマウスの左ダブルクリックで範囲の入力が完了します。
手順３（必要情報の入力）
続いて、機体や操縦者の情報を入力していきます。
まずは特定飛行に関わる申請済みの飛行許可番号を選択します。
DIPS2.0で許可を受けている場合は許可番号が一覧で表示されます。
一覧から該当する許可番号を選択することで、発行日や期間は自動で入力されます。
旧DIPSでの許可を使用する場合は、許可番号、発行日、期間を手入力することができます。
必要事項を入力したら「登録」をクリックして次に進みます。
「飛行許可番号」の下に「参照飛行経路保存名称」というコマンドがあります。飛行許可申請時の経路図を読み込めそうですが今回は特に使いません。
続いて、機体情報〜保険に関する情報を入力していきます。
これも、あらかじめ必要となる機体登録、DIPS２.０での飛行許可のデータが反映されます。
必要に応じて一覧からの選択、手入力を行い登録していきます。
次に、立入管理措置について入力します。
今回は図のように、立入管理措置は無しで補助者１名の配置で登録します。
続いて、出発地、目的地、時間等も入力になります。
出発地と目的地は、離発着地点と飛行箇所のことだと思います。かなり広範囲でなければ、通常同じ住所でいいかと思います。
最大飛行時間は１回のフライト時間、所要時間は開始から終了までの時間です。
開始日時を入力すると、終了日時は所要時間から自動的に計算されます。
（例：9:00から作業開始、12:00作業終了で所要時間3時間です。）
合わせて飛行速度の入力も必要となります。
ここで同じ内容で数日飛行する場合は、「定期・複数日指定」で複数日指定できます。
私は、予備日を考慮して複数日で申請して、予備日を使うことなく飛行が完了した際に残りの複数日指定した計画を削除してます。
ここまで入力したら画面右下の「登録」をクリックして完了です。
登録した飛行計画の確認
登録した計画を確認してみます。
最後の「登録」をクリックすると計画一覧ページに戻ります。
ここで登録した計画が表示されていることを確認しましょう。
合わせて、自分の飛行範囲が他人の計画に影響しないか確認しておきましょう。
トップページに戻り、「飛行計画の参照」をクリックします。
これで自分以外の計画があるか確認することができます。
確認したい地図の範囲を表示させれ、確認したい日時を入力します。
すると、計画が通報されている箇所に青いアイコンが表示されます。
アイコンをクリックすると計画内容が表示されます。
まとめ
これで飛行計画の通報が完了です。
お疲れ様でした。
長々とした記事となってしましましたが、この記事が皆様のお役に立てれば幸いです。
機会があれば、機体やリモートIDの登録方法の詳細についても記事にしていきたいと思います。
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