Phantom4 RTKでUAV測量を始める

ドローン

これからUAV測量を始めたいという方、まだまだ多いと思います。

難しい説明ではなく、興味のある方への簡単な紹介です。

最近何かとこのブランドに対する風当たりが強いですが、価格から考えると扱いやすく非常に優秀な機体だと思います。個人的には2022年6月以降も可能な限り使うつもりでいます。

特徴

この機体を使うにはGNSS測量の知識も多少必要です。

Phantom4 RTK(以降、P4RTK)では、RTK(リアルタイムキネマティック)測位という方式で位置情報を求めます。

この方法により人工衛星から得る位置情報に補正情報を与えて、測定精度数センチメートルの位置情報を撮影した写真にリアルタイムで記録します。

RTKには地上に補正の基準となる基準局(GNSS測量機器)を設置する通常のRTKと、携帯電話回線を利用して配信業者からの補正情報を受け取ることで、基準局の設置を必要としないネットワークRTK(VRS方式)があります。

配信契約費用が別途かかりますが、作業の手間などを考え私はVRS方式をメインとし、携帯の電波が届かないような場所では固定局を設置します。

購入時(2020年3月)の価格は、固定基準局も含むセットでおおよそ150万程度でした。

良いところ

RTKにより位置情報を取得することで、それまで行っていた対空標識(位置の基準となるパネル等)の設置数が減り、作業時間が大幅に短縮されました

測量専用のRTK機器が数百万の価格であり、それを考えるとその機能を搭載してこの価格は相当お得だと思います。

また、過去にPhantom4シリーズを使ったことがあるならば、操作はし易いと思います。

注意点

標高値については楕円体高の値で記録されているため、標高値を必要とする場合は解析作業時にジオイド補正を用いて楕円体高から標高値への変換が必要です。

また、固定局使用時は現場で使用点の位置情報入力が必要になります。経緯度での入力になります。測量機器では60進法での表示・入力がほとんどですがP4RTKでは、10進法での入力になるため注意が必要です。(なので、60進法で表示された経緯度を10進法に換算して入力してます。)

通信のため送信機にセットされている純正のUSBドングルの周波数帯は、通常のスマホなどと比較して繋がりにくいのか、スマホや他のRTK測量機器が近える場所でもP4RTKは使えないことがあります。

今後は航空法改正により、現在の機体は2025年6月以降はそのままの状態では使うことができないかも知れません。(この対策等については、今後詳しい情報が出てくるかも知れません。)

まとめ

測量に携わる方にとって、この先UAV測量は避けて通れません。

P4RTKは扱いやすく入門機としてはかなりオススメです。

まずはレンタルなどで利用するのもアリかと思います。是非とも挑戦を!

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